大アジア主義と右翼思想
過去、大アジア主義という思想があった。一言で言えば、「日本がアジアを統一し欧米列強の植民地から解放する」と要約できる。
日本自身が独立国として当然の安全保障戦略があったこと、そしてその戦略の大きな一つとして「大アジア主義」が思想化されたことが、現代の右翼思想に関連してくる。
事実として、第二次世界大戦で日本は米国に負けた。しかし、日本自身が欧米列強の植民地になることはなかった。
ただ、米軍が日本列島の各地(大半が沖縄)に駐留することになった為、独立国としての体が薄まるしかない状況に追いやられた。
独立国としての思想が無くなったとき、「大アジア主義」は無効化される。
日本は、薄まり続けた独立国としての意識を取り戻さなければならないと考えるはずであり、それは現代右翼思想と相容れる考え方である。
逆に言えば、独立国としての意識を取り戻した時、「大アジア主義」思想が復活するのだ。
その時は、現代右翼思想は過去のものとなる。
マグマは緩やかに流れるように見える。
現代版大アジア主義が生まれ、現代右翼思想は消えてなくなる。